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PDCAPDCAがまわらない理由 第9回 ~ヨミの精度が低いからPDCAがまわらない~

2021年10月11日

ヨミの文化

リクナビ、SUUMO、ゼクシィ、じゃらん、といったサービスで知られるリクルートには「ヨミの文化」というものがあるそうです。
ヨミとは、受注しそうな顧客名、案件名、提案金額などを予想したものです。もう少し噛み砕いていうと、現時点での見込み値という表現になるでしょうか。

営業担当は、“ヨミ会”と呼ばれる会議で、ヨミと実績の差を近づける活動を日々行っているようです。

 

ヨミの精度が悪いとどうなるのか?

ヨミの精度が悪い場合、結果が出る前の対策が打てないため、出てくる結果も質の低いものとなります。
反対に、ヨミの精度が高いと、打つべき施策も質の高いものとなり、必然的に成果も出ます。

例えば、PJの進捗が目標よりも20%遅れている状況で、「まあ、まだ挽回が可能な範囲なので特に何も対策を打たないで良いだろう」と楽観的に捉えるのか、「メンバーのA君とB君が少しPJに遅れ気味で、今何も対策をしないままであれば、今の20%の遅れがどんどん広がってくるだろうから、追加メンバーを加えてもらうよう、部長に掛け合おう」とヨミを行うのかでは、プロジェクトの成果は大きく異なります。

もう一つ例を出すと、目標値が1,000万円、残り期間4カ月でギャップが400万円(実績は600万円)の場合に、「残り4か月のギャップが100万円、1か月100万円を売上れば良いか」と捉えるのか、「現状のヨミだと200万円は売上が堅い先。100万円は50%の確率。残り100万円は見込がない。
だから、まずは残りの100万円を売上げるための活動に注力しよう」と捉えるのでは、目標達成の確率が大きく異なります。

つまり、ヨミの精度が高ければ、シナリオプランニング(未来に起こりえる複数の未来シナリオを描いたうえで、自社がどう対処すればいいのかを導き出すこと)やプレモータムシンキング(先に失敗する原因を予測し、先に手を打つこと)を行うことができ、プロジェクトの成功確率がより高まると言えます。

 

ヨミの精度を上げるには

ヨミの精度をあげるには、お客様からの情報収集、PJメンバーの強み弱みの把握、市場環境の予測など数々の情報が必要です。
逆にヨミの精度が悪いということは、市場環境やPJメンバーの力量などの把握不足だということになります。

では、ヨミの精度をあげるためには、どのような取り組みが必要なのでしょうか。
私見ですが方法としては1つしかありません。それは、大量の情報を得ることです。

具体的にどんな情報かというと、お客様や市場環境などの一次情報に大量に触れる、PJメンバーの誰にどんな行動を依頼すれば、どんな動きをするか掴めるくらい、メンバーの強みや弱みを把握することです。

余談ですが、私のお付き合いしてきた経営者には、「未来が見えているのかな?」と思うくらいヨミの精度が非常に高い方が多くいらっしゃいました。なんでここまで予想が当たるのか聞いてみたところ、「過去に色んな人や事象に触れてきたおかげで、誰にどんな仕事を渡せば、どんな結果が出るかパターン化することができて、大体予想がつく。
自分なりのデータベースがあって、AIのように判断ができるのかもしれないね」とおっしゃっていました。
この方のように、大量のインプット情報が蓄積されれば、勘と経験でヨミを行うことができるのかもしれませんが、そこに行きつくまでには浴びるような情報が必要なのだと思います。

 

ブレイクスルーを生み出すために

ただ、全てヨミ通りの結果になったとしても、それはそれで良いのか?という気もします。なぜならヨミはあくまで現時点の自分自身が想像した延長線上にあるものであり、目標や内容によっては、今の自分が創造しうる想像を超える結果が必要なこともあるからです(いわゆるブレイクスルー)。

想像を超える結果を出すには、目標値を上げることが必要です。例えば量的な目標であれば現状の3倍の結果を求める、現状要している時間の半減で実現するなどです。

そうすると自分の持っている情報や経験の中では対応できない打ち手が必要になってきますので、新たな知恵を出すことができたり、情報収集のアンテナを張ったりすることができます。

本コラムのテーマでもあるPDCAを回すにもこのヨミが重要なポイントになります。

ヨミはPとDを下支えするような重要な要素だと捉えることができます。計画を立てる際にもヨミの精度が高ければ、達成可能な目標を立案することができますし(目標が低いという意味ではなく)、自分自身の行動が、どんな影響を及ぼすのか“ヨむ”ことができれば、行動の質は上がります。そして、どれだけヨミを行ったとしても目標が達成できない見通しなのであれば、打ち手や施策を大幅に変える。そういった判断を行うことができます。

なかなかPDCAが回らないと悩んでいる方は、PDCAの回し方の前にヨミの強化、最初の一歩としては、大量の情報を取得すること、に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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