PDCA
PDCAがまわらない理由 第4回~計画に問題があり、PDCAがまわらない~
2019年09月10日
PDCAがまわらない理由として、Plan(計画)に問題がある場合があります。
私が現場で良く見るパターンは、大きく分けると2つあります。
どちらのパターンに属するかは、
会社の組織風土や社員の気質に大きく影響されるように感じます。
1つめのパターンは、
- 動きながら考えるパターン です。
このパターンで良く聞く声は下記の通りです。
「今の時点であれこれ考えても、あんまり意味が無いから、とりあえずやってみよう」
「とりあえず、やってみてから見えてくるものがあるから、まずは動こう」
「これって、なんのためにスタートしたんだっけ?」
このパターンの企業は勢いがあり、組織も活発なのですが、計画をきちんと策定していないため、実行から学びとれる事柄が少なく、PDCAのサイクルがなかなか回らないことがよくあります。
実行できない組織が多い中で、実行をしていることは素晴らしいと思います。
しかし、労力対効果が低く、効率の悪い取り組みとなってしまいます。
また、計画を立てていないので、途中で自然消滅していることもよくあります。
確かに、PDCAにおいては、「やってみないと分からない」ことが多いのは事実ですが、
ひと呼吸をおいて考えてみれば、「やってみなくても分かる」ことが多いのも事実です。
こういったパターンにある企業は、
とりあえずやってみるけど、いつ検証するかを事前に決めておき、
D-C-P-Aのサイクルで進めることで上手くいくでしょう。
2つ目のパターンは、
- 計画を作って満足するパターン です。
このパターンで良く聞く声は下記の通りです。
「役員会議で承認されないとダメだから、きれいな計画を作ろう」
「社内調整が難航して、なかなか計画がつくれない…」
「計画はお飾りだから、とりあえず形だけの計画でいいから作ろう」
計画を作ることに大きな労力をかけ、実行までの熱意・体力がなくなってしまった。
もしくは、お飾りの計画となり、実行を伴わない計画となっている。などが、このパターンの特徴です。
確かに、精度の高い計画を策定することは重要ですが、それだけに注力してもPDCAはまわりません。良い計画を基にした実行があり、検証を行って改善を施すことでサイクルはまわります。
こういったパターンにある企業は、単に「やった方が良いことを書いた」の計画を立てるだけでなく、実行責任者を決め、取り組む時間を確保することも視野にいれた「実行可能な」計画をつくることが重要です。
今回ご紹介したパターンはどちらが良い、悪いといったものではありません。
バランスが重要です。PDCAを点でとらえるのではなく、一連の流れとしてとらえることがPDCAをまわすコツだといえます。