PDCA
PDCAがまわらない理由 第5回~検証しないから、PDCAがまわらない~
2019年09月17日
PDCAがまわらない理由として、Check(検証)に問題がある場合があります。
検証のレベルにも段階があり、段階として、
- 第三段階:検証をきちんと行っている
- 第二段階:検証を行うが、検証がゆるい
- 第一段階:検証を行わない(やったらやりっぱなし)
の3段階に分けられると思います。
私が、 “検証をきちんと行っている”と感じるのは下記のような状態にある企業です。
- 部門計画の年間チェック会議日程が決まっている(毎月日程を決めるようなことはしない)
- 管理帳票が、負担にならない程度の量で記入でき、帳票をみれば一目瞭然で現状の進み具合がわかる
- 会議の司会者が、PDCAがまわっていないと感じたら、上下関係に臆することなく突っ込むことができている
あくまで、一部分ではありますが、上記のようなことができている企業は、PDCAのレベルが高いのではないかと思います。
“検証を行うが、検証がゆるい”
計画をきちんと作成しているにも関わらず、検証がゆるい企業もあります。
先日、テレビでとある上場企業の会議風景が映し出されていました。
営業会議で、担当者の部門が予算達成することができなかった時の一幕でこんなやりとりがありました。
社長「なんで、こんなに予算とずれているの?」
担当者「理由としては、予算の見込みがずれてしまったというのがありまして」
社長「え、どういうこと?」
担当者「予算の見込みも加味した上での数値だったのですが」
社長「違う、違う、理由になってないよ」
~ここからカメラが一旦退出させられ、会議が続きます。
テレビ用に会議っぽく撮影したために、準備不足だったのか、テレビ用の演出なのか分かりませんが、上場企業でさえ、このレベルなのか…と愕然した記憶があります。上場企業ですから、さすがに計画はしっかりと立てているでしょう。にもかかわらず、実際の検証の場は、緩い形で行われているようでした。
私自身、企業の会議に同席することがあるのですが、「ここは突っ込んだ方が良いところなのに、さらっと聞き流しているな」や、「2か月前に同じ報告をしていたような…」と感じることも多々あります。(その場合はもちろん、私から突っ込みを入れますが)
その場では大きな問題は起きません。しかし、それを続けていると、「やっていなくても、やっていても、そんなに詰められないんだな」と学習してしまいます。※もちろん、パワハラや過度なプレッシャーを与えるような詰め方は論外です。
“検証を行わない(やったらやりっぱなし)”最後の状態は、やったらやりっぱなしパターンです。
この状態の企業でよく聞く声としては、
「毎年計画を作っているけど、結果はどうだったのだろうか?果たして良かったのか?」
「この取り組みって数年前もやっていなかったっけ?」
「そういえばあのPJはどうなったのか…」
などがあります。
こういった企業については、まず「顔を合わせて(もしくはオンラインで)検証する日程をとること」が、対応策の第一歩です。
そして、その場の優先度は、「最優先」という共通認識を持つことです。
どうしても日々忙しくなってくると、振り返りを行ったり、検証をしたりすることよりも新たな取り組みを優先してしまいます。
また、職場の風通しが悪い場合は、会議自体が億劫になってしまうこともあるでしょう。
ですが、”同じ取り組みからは、同じ結果”しか得られません。ぜひ検証に対する意識レベルをあげてください。
皆さんの会社の検証のレベルはどの段階でしたでしょうか。