営業
コロナ禍の売上確保のヒントは「販路」にあり
2020年08月19日
「夕方になると、ラッパを吹きながら、お豆腐屋さんがリヤカーを引いて町を練り歩く」私の子供の頃は当たり前だった風景。今となっては見かけることはなくなりました。
- 消費者に「大型スーパーで買い物をする」という習慣が根付く
- 共働きや核家族化により、夕方家にいる人が減る
お豆腐屋さんが商品の売り方を変えざるを得なかったのは、このような時代の流れや環境の変化に対応したからです。
コロナ以前の人の行動習慣は「数年、あるいは数十年かけて徐々に移り変わっていき、気づいた時には変わっている」という状況でした。
環境変化への対応も徐々に変えていけば、問題なかったのです。
ところが、コロナ禍では違います。今、人の動き方や習慣の変化が一気に加速しています。
企業も対応を加速させなければ、「売れないとわかっていても、リヤカーを引き続けることになります」
同じように、売れないとわかっていても、
- 展示会に出展し続けるのでしょうか。
- 訪問営業に頼り続けるのでしょうか。
- 店舗販売に頼り続けるのでしょうか。
あるいは、コロナが収まるまで、待ち続けるのでしょうか。
今、企業に求められる行動は、急速な環境変化に対応するために「どうやって売るのか」を見直すこと、つまり「販路モデルの変革」です。
「販路モデル」の分析で、この環境下での弱点を見つける
販路は、「見込み客づくり」➡「営業方法」➡「販売方法」の3つフェーズに分解することができます。
貴社の販路はどのような経路をたどりますか。
1つ事例を紹介します。
このケースでは、展示会で見込み客を作り、TELアポ・資料請求・訪問営業にて営業活動を行い、対面で販売を行っています。
この環境下で問題(弱点)となるのは、どのフェーズでしょうか。例えば、次のようなことが挙げられます。
- 展示会の開催回数が減る、来場者数が減ることにより、見込み客が減る。
- 少ない見込み客の中から、アポイントを取ろうとしても、対面での営業を敬遠され、アポ取得率が減る。
- 成約率ダウンと成約件数ダウンのダブルパンチにより、売上確保が難しい。
課題は明らかです。
- 見込み客の獲得方法を「環境変化に対応した形」に変える
- 見込み客への営業・販売方法を「環境変化に対応した形」に変える
環境変化に対応した形に変えるには、各フェーズのオンライン化は避けられないでしょう。
事例:すぐにオンライン対応したアパレル販売店
同社は、コロナ禍で来店客数が大幅に減少し、休業せざるを得ない状況に追い込まれました。
販路上の問題点
- 来店客数の減少
- EC販売でオンライン化を進めても、競合が多く、参入が難しい
対策
- Zoomでのオンライン接客を通じた販売
- 質問チャットを活用したオンライン販売
- 自宅で試着できる仕組みを導入
事例:オンライン上での見込み客づくりに成功したBtoB企業
同社は、見込み客づくりを展示会や紹介に頼っており、今後の見通しに不安を覚えていました。
また見通し不安により、大きな投資は控えたいという思いがありました。
問題点
- 見込み客を増やす活動が制限される
- 投資予算が限られる
対策
- 社員全員でTwitterアカウントを作り、Twitter上で見込み客を獲得する
- Twitterから自社主催のオンラインセミナーへ誘導する
おさらい
- ぜひ自社の販路モデルの分析してみてください。この環境下に対応するヒントがすぐに見つかるはずです。