DX
オンライン面接成功のポイント
2020年11月20日
2021年卒の大学生を対象とした調査によると、2020年3~4月頃は採用活動をオンラインで行っている企業に対し「印象が良い」と答える学生が多かったのに対し、5~6月頃の調査では採用活動をオンラインで行って“いない”企業に対して「印象が悪い」と答える学生の増加が目立ちました。
つまり、企業が採用活動をオンライン化していないことで、応募数が増えなかったり、辞退されたりしてしまう可能性が高まっていると言えます。
それでは、とにかくオンラインツールを使ってweb上で面接を行えば良いのでしょうか。
オンラインでの採用活動を成功させるためには、きちんとリアルとオンラインの違いを理解し、オンライン化のポイントを押さえた活動を行うことが必要です。
それでは、オンライン面接を成功させるためには、どんなことに気を付ければ良いのか。そのポイントをお伝えします。
1.リアルとオンラインの違い
オンライン面接を実施した企業、及びオンライン面接を体験した応募者に対する調査の結果明らかになったことは、「オンライン面接では、伝わる情報量が少ない」ということです。
よって、企業側としては
- ①合否の判断材料となる“応募者の情報”をいかにたくさん聞き出すか、
- ②自社のことを知ってもらうために、いかに応募者の会社“理解を促進し、動機づけを行う”か、
という2点に気を付ける必要があります。
しかし、多くの面接官は「選んでやろう」という意識で面接に臨んでいることが多く、ついつい上から目線になってしまったり、面接中に自社の魅力を適切に伝えていなかったりするケースが多く見られます。
面接のフローを設計する際には、各面接で応募者のどのようなスキルやマインドを見極めるのかを設定すると同時に、どのような自社の魅力を訴求するのかも予め設定し、面接官と共有しておくことが重要です。
2.事前準備とフォロー
特に就職活動前半戦では、多くの学生がオンラインでの説明会や面接に慣れていない可能性があります。そのような学生に対して、安心して選考に参加出来るような事前案内やフォローを実施できるかどうかが、会社への志望度に大きく影響します。
そこで、応募者が不安になりそうな点を洗い出し、あらかじめ伝えておくと、会社への好感度が上がります。
例えば、
- 何分前にURLにアクセスすれば良いのか
- 仮想背景は使っても良いのか
- 面接時間は何分程度の想定か
- 画面共有を使うことがあるか (使用する場合、スマホでは見えないことも)
- どの程度の通信速度があれば良いか
- もし、固まった場合はどう面接部屋に入り直せば良いか
- 緊急時の連絡先(電話)はどこか 等です。
また、面接当日もアクセスをしたらすぐに面接官が登場し、面接が始まるのではなく、一旦人事担当者などとマイクやカメラなどの設定を確認し、リラックスして面接に臨めるようにしておくと好印象になります。
3.応募者の情報を引き出す
対面の面接では、応募者の動作や表情、声のトーンや、なんとなくの信用できそうか等、5感を使って応募者の情報を得ることが出来ますが、PCの画面越しでは視覚情報と聴覚情報だけで合否の判断を行うことになります。
また、オンラインでの面接はリアルに比べて疲れるため、長時間に及び面接は志望度を下げることにつながります。
よって、30分~40分の面接時間で、効率よく必要な情報を収集する必要があります。
そこで重要なのが、上記1にも記載した面接フローの設計です。
1次面接でも2次面接でも「自己PRは?」「志望動機は?」等、同じ質問を繰り返してしまうと、時間を浪費するばかりか、「この企業は面接内容の引継ぎが出来ていないのだろうか?」と応募者に思われてしまうこともあります。
そこで、例えば1次面接では初対面の人ともきちんと話が出来るかどうか、コミュニケーション力を見る。
また、2次面接では応募者の過去を掘り下げ、大きな問題にぶつかった際に、どのようにそれを乗り越えたのか、考える力や実行力、あるいは計画力や継続力を見る等、各選考フローで見るべきポイントを明確にして臨むのが良いでしょう。
なお、定番の質問である「志望動機」ですが、よほどの人気企業でない限り1次面接の段階で「どうしてもこの企業に行きたい!」と思っている応募者は多くないと考えられるため、1次面接ではどのような業界の企業を受けているのかを確認する程度に止め、2次面接以降に確認するのも1つの手段です。