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事業承継が止まる本当の理由 ─ 見えない“9つの壁”

事業承継のアレコレ

2025年06月19日

事業承継が止まる本当の理由 ─ 見えない“9つの壁”

「譲りたいのに、譲れない」
「継ぎたいのか自分でも分からない」
そんな状態のまま、事業承継の話が何年も止まってしまっている──
貴社はいかがでしょうか。

私たちはこれまで、数多くの支援の現場で、次のような事業承継の“見えない壁”を目にしてきました。

進まない事業承継に共通する「9つの壁」

  • 経営者が“辞められない”壁
  • 後継者の“不安・覚悟”の壁
  • 社内の“信頼・承認”を得られない壁
  • 家族や親族間の“感情のもつれ”の壁
  • 先延ばしの壁
  • 経営保証など“個人リスク”の壁
  • 経理・財務の“見える化がされていない”壁
  • 経営計画やビジョンの“不在”という壁
  • 後継者が“決まらない・育たない”壁

これらの壁が1つでもあると、承継の話は前に進みません。
たとえば、よく見られる4つの壁をご紹介しましょう。

経営者が“辞められない”壁

責任感や会社への思いが強いほど、「まだ自分がやらねば」「任せるにはまだ早い」という気持ちになりがちです。しかし、それが無意識のうちに「後継者の挑戦の機会を奪っている」こともあります。

後継者の“不安・覚悟”の壁

後継者は「継ぎたくない」のではなく、「継ぐ覚悟が持てない」のです。できない自分を見せるのが怖い。失敗したくない。指摘されたくない。それを言葉にできず、一人で抱え込んでしまっているケースが多くあります。

社内の“信頼・承認”を得られない壁

「本当に任せて大丈夫なのか」
そんな空気が社内にあると、後継者はやりづらくなります。信頼は自動的に生まれるものではなく、計画的に“育てる”ものです。

家族や親族間の“感情のもつれ”の壁

事業承継はビジネスの問題であると同時に、家族関係の問題でもあります。
兄弟間のバランス、親の期待、配偶者の不安──
見過ごせない感情が、承継の足を引っ張ることも少なくありません。

 

では、どうすればこの壁を超えられるのでしょうか?
キーワードは**「対話」です。**

ここでいう対話とは、意見の押し合いではなく、
相手の立場・感情・不安を“わかろうとする姿勢”を持つこと。

言い合いではなく、「対話」ができるかどうか。
そこが分岐点になります。

対話実践のためのヒント

対話は「話す力」ではなく、「聴く力」から始まります。
お互いにとって安心できる対話をつくるために、以下のポイントを意識してみてください。

1.まずは否定しない

相手が何を言っても、まずは「そう感じているんだ」と受け止めること。
「でも」「それは違う」「わかっていない」などの言葉は、無意識の壁を生みます。
最初の反応は、共感でもなく評価でもなく、「理解しようとする姿勢」です。

2.最後まで聴く。口をはさまない

途中で言葉をさえぎったり、自分の意見を挟まないこと。
相手が話し終えるまで、うなずきや相づちで促しながら聴ききることで、「話してもいいんだ」という安心感が生まれます。

3.質問ではなく“確認”を

すぐにアドバイスや質問を投げかけたくなる気持ちをグッと抑え、「つまり、〇〇って感じてるんだね」と相手の言葉を繰り返して返すことで、「ちゃんと伝わっている」と実感してもらえます。

4.「正しさ」より「本音」を引き出す場にする

対話の目的は、どちらが正しいかを決めることではありません。
「あなたがどう感じているかを知りたい」という姿勢が、本音を引き出す鍵になります。

5.焦らず、対話を“繰り返す前提”で

一度の対話ですべて解決しようとしないこと。
むしろ、「今日は少しだけ心の距離が縮まった」ぐらいで十分です。
対話は関係づくりの“継続プロセス”です。
こうした問いを投げかけると、これまで一方通行だった関係が、少しずつ双方向の“対話”へと変わっていきます。

ただし、これらはあくまで入り口です。
壁は1つではありませんし、簡単に崩れるものでもありません。

残る5つの壁──

「先延ばし」「個人保証のリスク」「財務の見える化」「経営の先行き」
そして「後継者が決まらない・育たない」問題などは、経営のリアルに深く関わる重要なテーマです。

これらの壁については、
**「進まない事業承継の処方箋セミナー」**で、具体的に解説いたします。

 

セミナーのご案内

譲ってくれない/継いでくれない「進まない事業承継の処方箋セミナー」
〜9つの見えない壁と向き合う90分〜

講師:北島 大輔

こんな方におすすめのセミナーです

  • 「そろそろ継がせたい」が、なかなか話が前に進まない経営者の方
  • 「継ぐかどうか迷っているが、相談できない」後継者の方
  • 家族間や社内で事業承継の話をすると、空気が重くなると感じている方
  • 譲る側・継ぐ側どちらの気持ちも分かるが、何から始めてよいかわからない方

本セミナーでは、次のような視点とヒントを得られます。

  • 事業承継が“止まってしまう”本質的な理由
  • 会話が対話にならない背景と、その解消の糸口
  • 後継者の「腹落ち」が起きるタイミングと関わり方
  • 「継がされる」のではなく「挑戦として継ぐ」道筋
  • 話し合いができる関係をつくる“最初の一歩”

日時:2025年07月17日(木)
14:00~15:30(受付開始 13:30)

東京会場:KFC Hall & Rooms
(都営地下鉄大江戸線「両国駅」A1出入口に直結)
東京都墨田区横網一丁目6番1号
TEL:03-5610-5801

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譲ってくれない/継いでくれない 「進まない事業承継の処方箋セミナー」

この記事の監修・筆者

北島 大輔
北島 大輔
シニアコンサルタント
前職では銀行にて中小企業向け法人融資を担当し、融資提案や定期訪問を通じて、財務体質の改善や経営課題の解決に取り組んできました。
現在は、財務・業績改善支援の実務をベースに、中小企業における事業承継の伴走支援に注力しています。
特に、価格転嫁や原価管理、予実管理などの“見える化”を通じて、後継者が安心して引き継げる経営基盤づくりと、経営者・後継者間の「すれ違い」を解消する対話を支援。
「仕組み」と「関係性」の両面から課題を捉え、経営者や幹部はもちろん、現場の社員一人ひとりとも丁寧にコミュニケーションを重ねながら、組織全体が承継を受け入れ、動き出せる状態をつくります。